2020年5月7日木曜日

2020年度前期授業の実施方法について

 以前に投稿したのは4月9日。当時は4月20日から対面で前期授業を開始する予定でしたが、その後事態は変化し続け、前期は非対面型授業(本学公式の呼称)での実施となりました。当初は通信制限のある学生のことを考え負担の少ない授業を実施しようと考えていましたが、その後 (1) 学修継続支援金の支給、(2) パソコンの貸与、(3) どうしようもない時は本学情報演習室の利用許可、という体制が整ったため、学生の通信制限についてはあまり気にしなくても良くなりました。一方で学生が90分丸々動画を見続けるのは辛いと思うので、多くの授業は「短めの動画 (ライブ) + LMSでの活動」という形で実施しようと考えています。
 4月20日から一部のクラスで非対面型授業がスタートし今日5月7日から正式にすべての授業がスタートしましたので、以下授業の実施方法の主なパターンについて備忘録がてらまとめておきます(前期は非常勤を含め10種類10コマ担当)。なお当初は本学公式LMSであるMoodleを利用しようと思っていたのですが、先行開始した大学で次々に大学公式LMSが落城する様子を見て、ビビってGoogle Classroomに移行しました...(4月20日に先行してスタートした2つの授業はそのままMoodleを継続して利用)。

その1: テキスト+ zoomによる解説 (約30分) + LMSでの活動 (同期・非同期)

 10コマのうち4つのクラスではこのような形態で授業を実施します。テキスト (配布資料) があるので、そのテキストをzoomを利用しながら解説します。解説したデータ (動画・音声・板書) はLMSに掲載し、後日確認ができるようにします。またMinute PaperやGoogleスプレッドシートなどを利用した非同期・同期型課題を行うことで出席としてカウントします (後日教員からの解説およびフィードバックあり)。カメラのオンは強制しませんが、適宜マイクをオンにして発言してもらったり、同期で意見交換をしてもらいます。

その2: zoomのみ

 3つのクラス (主に大学院) は10名以下ということもあり、zoomのみで実施します (原則カメラ・マイクともオン)。演習科目については適宜画面共有機能なども用います。

その3: テキスト+ zoomによる解説 (約60分) + LMSでの活動 (非同期)

 2つのクラス (ゼミや卒業研究指導) はテキストの輪読や個別あるいはグループでの話し合いが多いので、zoomを利用し順番に学生を当てながらテキストの輪読をしたり発表をしてもらったりという形で実施し、Minute Paperを提出 (それに対してフィードバック) することで、出席としてカウントします (カメラのオン・オフは任意)。

その4: 学習アプリ + LMS + zoomオフィスアワー

 この授業はそもそも課外でアプリを利用したオンライン英語学習を行ってもらう授業形態でここ数年行ってきました。ということで「アプリで週3レッスン終了 + Minute Paperの提出」(それに対して個別のフィードバック) をもって出席としてカウントします (時間割通りに学習する必要なし)。また授業時間内はWebexを利用したオフィスアワーを実施して、適宜質問を受け付ています (カメラはオフ)。

 以上、いろいろ悩んだ末、原則はビデオ会議システムを利用してライブで授業をするという形態に落ち着きました。ですが、オンデマンドで授業時間外にも学習できるようにデータを蓄積していきたいと思います。またLMSやメール以外の連絡手段として授業用のtwitterアカウントを作成し授業内容について適宜つぶやくとともに、一部のクラスではLINEオープンチャットを開設しました。
 準備は大変だし、やろうとしている授業形態が正解かどうかわからず悩ましいのですが、とりあえず動き出して修正しながら進んでいきたいと思います。いまだに悩んでいるのはビデオ会議システム利用時のカメラのオン・オフについてです。初回の授業で「カメラはオンにして参加してください」と指示すれば、おそらく多くの学生はカメラをオンにして参加してくれると思います。ただしオンラインでまだお互いをよく知らない学生に対して顔出しをすることを躊躇する学生がいることも考えられます (通信の安定性にも懸念がある)。また学生の多くがカメラをオンにする権利を持っているというのは教員側にとって怖いことでもあります (少なくとも僕にとっては)。ということで当面は一部の授業を除いて「カメラのオンは義務付けない」という形態で実施したいと考えています。まあでもカメラを通して学生の顔を見ると安心できるという気持ちはよくわかります (僕の非対面型授業時の孤独感は半端ない!!)。