2015年11月26日木曜日

2015年度前期授業アンケート

 なんか今更な気もするのですが、ずっとまとめているので遅ればせながらまとめておきます。設問は各5点満点(A=5,B=4,C=3,D=1の加重平均)。ちなみに質問項目は2分類に分かれており、以下の通り。

【授業の体系性】
1.授業内容は授業計画と一致していましたか。
2.授業のねらいや学習目標は明解でしたか。                             
3.授業時間や授業回数はきちんと守られていましたか。          

【教授方法・講義内容】
1.教員の話し方や声の大きさは適切でしたか。
2.教員は学生の質問などに適切に対応していましたか。
3.学生の反応や理解度をみながら授業が進められていましたか。
4.学習に対する興味・関心を刺激する授業でしたか。             
5.授業の内容は理解できましたか。                                     
6.授業を通して新しい知識や理論、考え方が分かるようになりましたか。
7.教員は私語など受講マナー上の問題に対して適切に対処していましたか。
8.教材(テキスト、プリント、レジュメ、スライド、ビデオ等)は、授業内容を理解する上で役立ちましたか。
9.黒板・ホワイトボード・プロジェクタ等の使用は適切でしたか。
10.課題(発表、レポート、小テスト等)は、勉学を深める上で役立ちましたか。

「英語科教育法II」履修者数32名(回答者数26名)
【授業の体系性】 設問平均5.0(科目別平均4.8,受講者数平均4.9)
【教授方法・講義内容】 設問平均4.8(科目別平均4.7,受講者数平均4.8)

 教職課程を履修している学生を対象とした授業です。学期前半は英文法の解説を行い学期後半は指定テキストをもとにグループで模擬授業をしてもらいました。学生を教育実習へ送り込むという責任もあるので、この授業は評価を厳し目にしているのですが、そこに対する不満もいくつか見られました。またもう少し教科書の内容に触れる必要性は感じているのですが、なかなか時間の制約もありそこまでできていません。来年度に向けての改善点として検討します。

【自由記述欄】
・グループで授業をするために話し合ったり、授業をどのようにつくっていきべきか考えることによって、自分の意見や人の意見についてしっかりと考えることができた。
・文法が改めて学べてより深く理解できました。
・教職らしい授業。授業の作り方を考えさせられる。
・少しでも良いので、もう少し教科書にふれてほしいです。
・テストが厳しい。

【総括】
 今年度から教室を変更したのですが、その影響からか文字が見えにくいという声が複数ありました。またスライドを眺めるだけでは授業のポイントがわかりにくいという点については、改善の余地があると思うので、2015年度の課題としたいと思います。

「初等英語教育論」履修者数41名(回答者数40名)
【授業の体系性】 設問平均4.9(科目別平均4.8,受講者数平均4.8)
【教授方法・講義内容】 設問平均4.9(科目別平均4.7,受講者数平均4.6)

 2013年度は、言語習得理論の概要を説明し、それを実際の指導案に落とし込み模擬授業をしてもらうという授業方式を採用しました。けれども「難しかった」という声が多かったので、2014度は英語の指導や学習にかかわることを説明し、最後に1分間スピーチ(英語)を行ってもらうという方式に変更しました。今年度もその方法を踏襲しています。今回は「授業の内容をどう実践に活かせば良いかわからない」という声が複数ありました。来年度はその辺りに触れる時間も作りたいと思います。

【自由記述欄】 
・先生がユーモアだった。プロジェクタがたくさん使われていて、分かりやすかった(見やすかった)。まさか授業でレリゴーすると思わず、おもしろかった。
・実際に学校現場に行ったときにとりいれられるようなものになっていたので、とても参考になりました。
・先生の話が面白くて分かりやすかったので、初めてきく話でも興味を聞くことができました。
・実際の映像や音楽を積極的に用いていた
・英語で自己紹介をすることで、相手に伝えるにはどうすれば良いのかを考える力が身についた。映像や音で、発音に注意して単語などを覚えさせようという工夫がされていた。
・スピーチはよい経験になった。
・先生のお笑いセンス、最高でした。
・この授業内容がどう小学校での英語教育に活かされるのか分からなかった。
・小学校での英語の授業がどのようになっているのかもっと知りたかった。

【総括】
 かれこれ大学で10年以上教えているわけで、その分毎年教え方が上手になっていなければいけないんだけど、なかなかそんなに甘くないですね。来年も頑張ります。


2015年4月3日金曜日

2014年度後期授業アンケート

 後期末に行った授業アンケートの集計結果が返ってきたので、まとめておきます。設問は各5点満点(A=5,B=4,C=3,D=1の加重平均)。ちなみに質問項目は2分類に分かれており、以下の通り。

【授業の体系性】
1.授業内容は授業計画と一致していましたか。
2.授業のねらいや学習目標は明解でしたか。                              
3.授業時間や授業回数はきちんと守られていましたか。           

【教授方法・講義内容】

1.教員の話し方や声の大きさは適切でしたか。  
2.教員は学生の質問などに適切に対応していましたか。  
3.学生の反応や理解度をみながら授業が進められていましたか。
4.学習に対する興味・関心を刺激する授業でしたか。              
5.授業の内容は理解できましたか。                                      
6.授業を通して新しい知識や理論、考え方が分かるようになりましたか。
7.教員は私語など受講マナー上の問題に対して適切に対処していましたか。
8.教材(テキスト、プリント、レジュメ、スライド、ビデオ等)は、授業内容を理解する上で役立ちましたか。
9.黒板・ホワイトボード・プロジェクタ等の使用は適切でしたか。
10.課題(発表、レポート、小テスト等)は、勉学を深める上で役立ちましたか。

「Reading & Writing II」履修者数30名(回答者数27名)
【授業の体系性】 設問平均 5.0(科目別平均4.8,受講者数平均4.8)
【教授方法・講義内容】 設問平均4.9(科目別平均4.7,受講者数平均4.7)

 この授業はリーディングのインプットをもとに、パラグラフレベルの英作文を行ってもらうことをねらいとしています。できるだけ多くのライティング活動を取り入れたいので、テキストは敢えて簡単なものにしています。授業はCALL教室で行い、ほぼすべての活動はLMSであるMoodle上で行っています。良い評価をしてもらったとはおもうのですが、「学習に対する興味・関心を刺戟する授業でしたか」「授業の内容は理解できましたか」あたりは「あまりそう思わない」と回答している学生があり、4.7に留まっている。この辺りが気になるところです。

【自由記述欄】
・パソコンを効果的に使って下さっていたところ。音声教材が多くつかわれていたこと。毎回小テストがあって、気をひきしめられたこと。
・毎日Moodleを使って進めてくれるので、授業に出席できなかったりしても復習しやすくて、助かりました!
・テキストを使っていて、エッセイを書くのもweb上で効率的でめんどくさいと思わなかったこと。既習の文法をより深く学ぶことができたこと。
PCを使っての授業で、家にいても課題を提出できるところ。
・授業であることを忘れられるくらい熱中できる授業内容だったこと。毎回ポイント整理と習ったことを使ったゲームをしてくれたこと。他の人たちとも交流できる授業だったこと。
解説なしの小テスト

【総括】
 今回はオンラインの学習に対する好意的なコメントが多かったような気がします。最後のコメントについてですが、この授業では予習を前提とした小テストを課しています。本来であれば授業前に解答を提示して答え合わせをしてもらったら良いのでしょうが、そのタイミングに苦慮しています。ずっと気になっている点ではあるので、検討したいと思います。

「英語の諸相II」履修者数31名(回答者数29名)
【授業の体系性】 設問平均5.0(科目別平均4.8,受講者数平均4.8)
【教授方法・講義内容】 設問平均4.9(科目別平均4.7,受講者数平均4.7)

 この授業は意味論・語用論について講義形式で授業を進めます。テキストはYuleのPragmaticsを利用しています。理解補助プリントを毎週配布し実際の例も示しながら解説し、最後に映画を観て語用論的な視点から分析することを目指します。


【自由記述欄】 
・講義の進行(テキスト)ペースも滞りなく進み生徒が理解し易い指導で良かったと思います。ほぼ毎年先生の授業を受けてますが、どんな時でも学生一人一人への対応が丁寧だと感じました。
スクリーンで大きく写し出して下さっていたので分かりやすかったです。考える時間が多かったから、ゆっくり理解できたと思います。
・前期でやった内容が後期で深まった気がした。
・語用論・意味論を学ぶことで英語で映画やドラマを見ることが楽しみになりました。
・映像教材をたくさん使った授業だったので視覚だけではなく、聴覚でも学ぶことができた。
・1つ1つの内容に対して、分かりやすい具体例が示されていたので、難しい所も理解しやすかったです。
・難しい分野に挑戦するので苦痛になったら嫌だと思ったがむしろ楽しかったです。
・先生の絵で和みました。

【総括】
 この授業は専門書を単調に読んでいく授業(意図的にそうしている)なので、こういう評価をしてもらえるのは嬉しい。毎年の課題ではあるけれど、もう少し発展的なことをやるためにMoodleを導入したい。けれども予定は未定。

【余計な総括】
  授業の雰囲気が良いとか学生が笑顔でいるからといって授業評価が良いわけではない。こっちとしては感触が良かったのにコテンパンな評価されることもあれば、イマイチだったのになぜか高評価な時もある。けれども一人ひとりの学生の声に耳を傾ける姿勢だけは忘れたくないのです。着任して1-2年目の時に、気乗りしないテキストを使って気乗りしない授業を行っていたら、とある学生にコテンパンに批判された。今でも根に持っている(笑)のではなく、そういった批判の声は決して忘れない。だから学生のみなさん、遠慮せずに、健全な批判はどんどんした方が良いですよ。


2015年3月31日火曜日

卒業式

 少し前のことになりますが、2015年3月20日(金)に学位授与式が行われ、14名のゼミ生を見送りました。卒業が危うい学生もいましたが、何とか無事に全員揃って卒業できたので、指導教員としては嬉しい限りです。

 毎度のことながら我がゼミに集まる学生は、とても個性が強くそして元気あふれる人たちばかりです(僕はごくごく普通で真面目な人なのに!)。ノリの良さ、そしてゼミ生同士の交流という点で言えば、我がゼミ史上トップ3には入るはず。

 一方で、勉強面における指導はかなり苦労しましたが、何を言っても応えず笑顔で受け流し、卒業研究もそのままの勢いで乗り切った人たちが多数いました。当時はとても苦労しましたが、今となってはそのたくましさが頼もしくもあり、今後に期待したいと思います。

 県外で就職する人も複数いるため、このように全員で集まれることはもうないかもしれません。でも不思議なことに、どこかで会えそうな気もします。みなさん、お元気で!



2015年1月27日火曜日

2014年度担当授業の振り返りおよび2015年度の方針

2014年度が終わろうとしています。

 気付いてみれば早いもので、2015年度は大学で教え始めて14年目になります。この間一体何をしていたんだろうかという忸怩たる思いはさておき、これを機に2015年度担当予定の科目(複数担当のものおよびゼミ、大学院の科目は除く)についてまとめておこうと思います(〆切間近のシラバスを書く下準備というのもあったりして)。

英語科教育法II
(月1、 3年次、履修者20名前後)

 2004年度より担当。英語科教育法I〜IIIの真ん中(3年次前期)に位置付けられていて、この単位を落としてしまうと教育実習に行けなくなるので、担当者としては責任を最も感じる科目かもしれません。今までは4技能の指導と評価について解説し、マイクロ・ティーチングを行わせるという形式でしたが、英語科教育法I/III担当者と相談の上、2014年度より「英文法指導について考える」ことを中心に据えるようになりました。それと同時に教材研究のトレーニングおよび受講者の英語力向上もねらって、「感動する英語!」をリーディング教材として採用しています。
 2015年度も同様の方針で行う予定です。リーディング教材は毎年変えたいと思っているんだけど、1,512円でCDも付いてくるというこの本のコスト・パフォーマンスに敵うものになかなか出会えていません。

Reading & Writing I/II
(月3、 1年次、履修者30名弱)

 2011年度より担当。英語英文学科教員は週に3コマ(卒業研究指導を含む)のゼミがあるため、残念ながらその他の科目はあまり多く担当できないのですが、その中で唯一担当している英語スキル科目です(英語教員としてやはりこういう科目は担当していたいという強い思いがあります)。2011年度以前にも、いろいろな教材を利用していろいろなスキル科目を担当してきましたが、この科目は珍しく4年間ずっとテキストを変えていません。
 授業はCALL教室で活動のほぼすべてをオンライン(Moodle)で行います。この授業を担当するまでは、グループ活動もいろいろと取り入れていたのですが、この授業ではそういう場面はほとんどありません(Moodleを介しての活動は除く)。その分、休む暇もない位英語を使った活動を行わせたいと思っています。実際にはなかなかうまくいきませんが…。
 2015年度もおそらく同様の方針で行います(テキスト選定はちょっと悩み中)。検討したい点としては、

・毎回行っている小テストを授業開始と同時に開始する
・授業で行っているテキストの答え合わせを効率化する(Moodleの活用)
・文法説明に利用するスライドを全面改訂する

の3点です。できれば全部実現したい。

英語研究III
(月4、2〜4年次、履修者は多くて60名程度)

 2008年度より担当。扱うトピックは担当者に任されているので、現在は「英語コミュニケーション論」として、コミュニケーションに関わるトピックを浅く広く扱うことを目標にしています。この授業は僕の中ではエンターテイメントだと思っていて、15回の中で1回でも「楽しい!」とか「おもしろい!」と思ってもらえるような授業をしたいと思っています。
 スライドや視聴覚教材を多用する現在のスタイルに落ち着いたのは2010年度です。2012年度(からだったかな?)は、Moodleを利用して授業で利用するスライドや資料を掲示するとともに、課外でディスカッションを行わせています。ただ、スライドがPowerPointのままというのがどうも気に要らない…。テンションが上がらない…。ということで2015年度はスライドを全面改訂したいのです(あくまでも希望です)。

初等英語教育論(火4、3年次、履修者30名前後)

 2013年度より担当。教育学専攻の学生を対象として開講されている科目です。2013年度は言語習得にかかわる話をして、「言語習得の視点を取り入れた授業案を作成できるようになること」を最終目標とした授業を行いました。が、どうやらあまりにも理論に偏った話をしすぎたようであまり評判が良くありませんでした。ということで2014年度より、フォニックスやら意味順など、英語教育・学習法を紹介した上で、最終的に英語で1分間スピーチをしてもらうという形式に変えました。「自らの学習者としての経験を振り返りながら、教える際のヒントを見つけてもらいたい」と考えています。
 何より小学校教員を目指す学生の中には英語に対する苦手意識を払拭できていない人が多いので、「英語の勉強って楽しかったんだ」と思ってもらいたいのです。だって教える側が英語が苦手だとかつまらないと思っていたら、児童がかわいそうですし。2015年度も同様の方針で行う予定です。

英語の諸相II
(月4、2〜4年次、履修者30名程度)

 2008年度より担当。後期に担当する唯一の講義科目です。広島大学の柳瀬先生のサイト(ここだったかな?)を見て、真似をしながら始めた科目です。トピックは「英語の意味論・語用論」で、テキストはYuleのPragmaticsを採用しています。テキストだけで内容を理解するのはほぼ不可能なので、理解補助プリントとして毎回ハンドアウトを用意しています。前期に担当する「英語研究III」とは異なり、敢えて視聴覚教材は使いません。テキストとプリントをOHCを使って写しながら、大事なところに線を引いたりコメントを書き込んでいく授業スタイルです(面白みのないこのスタイルを極めたいと思っているのです)。そして学期の最後には映画を見て、登場人物の台詞を語用論的な視点から分析する作業をしてもらいます。ちなみに今年は「ラブソングができるまで」を見ました。2015年度も同様の方針で行う予定です(見る映画は未定)。できればMoodle上で課外の活動を行わせたいとここ数年思っているのですが、まだ実現できていません。

アドバンスト英語(Aspects of Japanese Language and Society)
(火1、1〜4年次、履修者10名程度)

 2011年度より担当。同僚のイギリス人教員と英語で行う授業です。毎年留学生と日本人学生(TOEICスコアによる履修制限あり)が受講し、僕がスライドを利用した講義を前半45分で行い、後半に同僚が活動を行うというスタイルで行っています。2014年度はようやくスライドをPowerPointからKeynoteに全面改訂したので、テンションがあがりました!2015年度も同様の方針で行う予定ですが、もう少しわかりやすい洗練された英語を使って授業ができるように準備をしたいです。

 これ以外の授業もいくつか担当していますが、今回は省略します。ゼミで利用するテキストは2〜3年ごとに変えていますが、2014年度にWiddowsonのDiscourse Analysisに変更したので、2015年度もおそらくこのテキストを継続して利用します。ゼミは基本的にグループごとにテキストの担当箇所を決めて発表するというスタイルで行ってきましたが、ちょっと行き詰っている感じもあるので、2015年度は少し工夫したいと考えています(アイデアはあるもののまとまっていませんが)。