2015年4月3日金曜日

2014年度後期授業アンケート

 後期末に行った授業アンケートの集計結果が返ってきたので、まとめておきます。設問は各5点満点(A=5,B=4,C=3,D=1の加重平均)。ちなみに質問項目は2分類に分かれており、以下の通り。

【授業の体系性】
1.授業内容は授業計画と一致していましたか。
2.授業のねらいや学習目標は明解でしたか。                              
3.授業時間や授業回数はきちんと守られていましたか。           

【教授方法・講義内容】

1.教員の話し方や声の大きさは適切でしたか。  
2.教員は学生の質問などに適切に対応していましたか。  
3.学生の反応や理解度をみながら授業が進められていましたか。
4.学習に対する興味・関心を刺激する授業でしたか。              
5.授業の内容は理解できましたか。                                      
6.授業を通して新しい知識や理論、考え方が分かるようになりましたか。
7.教員は私語など受講マナー上の問題に対して適切に対処していましたか。
8.教材(テキスト、プリント、レジュメ、スライド、ビデオ等)は、授業内容を理解する上で役立ちましたか。
9.黒板・ホワイトボード・プロジェクタ等の使用は適切でしたか。
10.課題(発表、レポート、小テスト等)は、勉学を深める上で役立ちましたか。

「Reading & Writing II」履修者数30名(回答者数27名)
【授業の体系性】 設問平均 5.0(科目別平均4.8,受講者数平均4.8)
【教授方法・講義内容】 設問平均4.9(科目別平均4.7,受講者数平均4.7)

 この授業はリーディングのインプットをもとに、パラグラフレベルの英作文を行ってもらうことをねらいとしています。できるだけ多くのライティング活動を取り入れたいので、テキストは敢えて簡単なものにしています。授業はCALL教室で行い、ほぼすべての活動はLMSであるMoodle上で行っています。良い評価をしてもらったとはおもうのですが、「学習に対する興味・関心を刺戟する授業でしたか」「授業の内容は理解できましたか」あたりは「あまりそう思わない」と回答している学生があり、4.7に留まっている。この辺りが気になるところです。

【自由記述欄】
・パソコンを効果的に使って下さっていたところ。音声教材が多くつかわれていたこと。毎回小テストがあって、気をひきしめられたこと。
・毎日Moodleを使って進めてくれるので、授業に出席できなかったりしても復習しやすくて、助かりました!
・テキストを使っていて、エッセイを書くのもweb上で効率的でめんどくさいと思わなかったこと。既習の文法をより深く学ぶことができたこと。
・PCを使っての授業で、家にいても課題を提出できるところ。
・授業であることを忘れられるくらい熱中できる授業内容だったこと。毎回ポイント整理と習ったことを使ったゲームをしてくれたこと。他の人たちとも交流できる授業だったこと。
・解説なしの小テスト

【総括】
 今回はオンラインの学習に対する好意的なコメントが多かったような気がします。最後のコメントについてですが、この授業では予習を前提とした小テストを課しています。本来であれば授業前に解答を提示して答え合わせをしてもらったら良いのでしょうが、そのタイミングに苦慮しています。ずっと気になっている点ではあるので、検討したいと思います。

「英語の諸相II」履修者数31名(回答者数29名)
【授業の体系性】 設問平均5.0(科目別平均4.8,受講者数平均4.8)
【教授方法・講義内容】 設問平均4.9(科目別平均4.7,受講者数平均4.7)

 この授業は意味論・語用論について講義形式で授業を進めます。テキストはYuleのPragmaticsを利用しています。理解補助プリントを毎週配布し実際の例も示しながら解説し、最後に映画を観て語用論的な視点から分析することを目指します。


【自由記述欄】 
・講義の進行(テキスト)ペースも滞りなく進み生徒が理解し易い指導で良かったと思います。ほぼ毎年先生の授業を受けてますが、どんな時でも学生一人一人への対応が丁寧だと感じました。
・スクリーンで大きく写し出して下さっていたので分かりやすかったです。考える時間が多かったから、ゆっくり理解できたと思います。
・前期でやった内容が後期で深まった気がした。
・語用論・意味論を学ぶことで英語で映画やドラマを見ることが楽しみになりました。
・映像教材をたくさん使った授業だったので視覚だけではなく、聴覚でも学ぶことができた。
・1つ1つの内容に対して、分かりやすい具体例が示されていたので、難しい所も理解しやすかったです。
・難しい分野に挑戦するので苦痛になったら嫌だと思ったがむしろ楽しかったです。
・先生の絵で和みました。

【総括】
 この授業は専門書を単調に読んでいく授業(意図的にそうしている)なので、こういう評価をしてもらえるのは嬉しい。毎年の課題ではあるけれど、もう少し発展的なことをやるためにMoodleを導入したい。けれども予定は未定。

【余計な総括】
  授業の雰囲気が良いとか学生が笑顔でいるからといって授業評価が良いわけではない。こっちとしては感触が良かったのにコテンパンな評価されることもあれば、イマイチだったのになぜか高評価な時もある。けれども一人ひとりの学生の声に耳を傾ける姿勢だけは忘れたくないのです。着任して1-2年目の時に、気乗りしないテキストを使って気乗りしない授業を行っていたら、とある学生にコテンパンに批判された。今でも根に持っている(笑)のではなく、そういった批判の声は決して忘れない。だから学生のみなさん、遠慮せずに、健全な批判はどんどんした方が良いですよ。


2015年3月31日火曜日

卒業式

 少し前のことになりますが、2015年3月20日(金)に学位授与式が行われ、14名のゼミ生を見送りました。卒業が危うい学生もいましたが、何とか無事に全員揃って卒業できたので、指導教員としては嬉しい限りです。

 毎度のことながら我がゼミに集まる学生は、とても個性が強くそして元気あふれる人たちばかりです(僕はごくごく普通で真面目な人なのに!)。ノリの良さ、そしてゼミ生同士の交流という点で言えば、我がゼミ史上トップ3には入るはず。

 一方で、勉強面における指導はかなり苦労しましたが、何を言っても応えず笑顔で受け流し、卒業研究もそのままの勢いで乗り切った人たちが多数いました。当時はとても苦労しましたが、今となってはそのたくましさが頼もしくもあり、今後に期待したいと思います。

 県外で就職する人も複数いるため、このように全員で集まれることはもうないかもしれません。でも不思議なことに、どこかで会えそうな気もします。みなさん、お元気で!



2015年1月27日火曜日

2014年度担当授業の振り返りおよび2015年度の方針

2014年度が終わろうとしています。

 気付いてみれば早いもので、2015年度は大学で教え始めて14年目になります。この間一体何をしていたんだろうかという忸怩たる思いはさておき、これを機に2015年度担当予定の科目(複数担当のものおよびゼミ、大学院の科目は除く)についてまとめておこうと思います(〆切間近のシラバスを書く下準備というのもあったりして)。

英語科教育法II
(月1、 3年次、履修者20名前後)

 2004年度より担当。英語科教育法I〜IIIの真ん中(3年次前期)に位置付けられていて、この単位を落としてしまうと教育実習に行けなくなるので、担当者としては責任を最も感じる科目かもしれません。今までは4技能の指導と評価について解説し、マイクロ・ティーチングを行わせるという形式でしたが、英語科教育法I/III担当者と相談の上、2014年度より「英文法指導について考える」ことを中心に据えるようになりました。それと同時に教材研究のトレーニングおよび受講者の英語力向上もねらって、「感動する英語!」をリーディング教材として採用しています。
 2015年度も同様の方針で行う予定です。リーディング教材は毎年変えたいと思っているんだけど、1,512円でCDも付いてくるというこの本のコスト・パフォーマンスに敵うものになかなか出会えていません。

Reading & Writing I/II
(月3、 1年次、履修者30名弱)

 2011年度より担当。英語英文学科教員は週に3コマ(卒業研究指導を含む)のゼミがあるため、残念ながらその他の科目はあまり多く担当できないのですが、その中で唯一担当している英語スキル科目です(英語教員としてやはりこういう科目は担当していたいという強い思いがあります)。2011年度以前にも、いろいろな教材を利用していろいろなスキル科目を担当してきましたが、この科目は珍しく4年間ずっとテキストを変えていません。
 授業はCALL教室で活動のほぼすべてをオンライン(Moodle)で行います。この授業を担当するまでは、グループ活動もいろいろと取り入れていたのですが、この授業ではそういう場面はほとんどありません(Moodleを介しての活動は除く)。その分、休む暇もない位英語を使った活動を行わせたいと思っています。実際にはなかなかうまくいきませんが…。
 2015年度もおそらく同様の方針で行います(テキスト選定はちょっと悩み中)。検討したい点としては、

・毎回行っている小テストを授業開始と同時に開始する
・授業で行っているテキストの答え合わせを効率化する(Moodleの活用)
・文法説明に利用するスライドを全面改訂する

の3点です。できれば全部実現したい。

英語研究III
(月4、2〜4年次、履修者は多くて60名程度)

 2008年度より担当。扱うトピックは担当者に任されているので、現在は「英語コミュニケーション論」として、コミュニケーションに関わるトピックを浅く広く扱うことを目標にしています。この授業は僕の中ではエンターテイメントだと思っていて、15回の中で1回でも「楽しい!」とか「おもしろい!」と思ってもらえるような授業をしたいと思っています。
 スライドや視聴覚教材を多用する現在のスタイルに落ち着いたのは2010年度です。2012年度(からだったかな?)は、Moodleを利用して授業で利用するスライドや資料を掲示するとともに、課外でディスカッションを行わせています。ただ、スライドがPowerPointのままというのがどうも気に要らない…。テンションが上がらない…。ということで2015年度はスライドを全面改訂したいのです(あくまでも希望です)。

初等英語教育論(火4、3年次、履修者30名前後)

 2013年度より担当。教育学専攻の学生を対象として開講されている科目です。2013年度は言語習得にかかわる話をして、「言語習得の視点を取り入れた授業案を作成できるようになること」を最終目標とした授業を行いました。が、どうやらあまりにも理論に偏った話をしすぎたようであまり評判が良くありませんでした。ということで2014年度より、フォニックスやら意味順など、英語教育・学習法を紹介した上で、最終的に英語で1分間スピーチをしてもらうという形式に変えました。「自らの学習者としての経験を振り返りながら、教える際のヒントを見つけてもらいたい」と考えています。
 何より小学校教員を目指す学生の中には英語に対する苦手意識を払拭できていない人が多いので、「英語の勉強って楽しかったんだ」と思ってもらいたいのです。だって教える側が英語が苦手だとかつまらないと思っていたら、児童がかわいそうですし。2015年度も同様の方針で行う予定です。

英語の諸相II
(月4、2〜4年次、履修者30名程度)

 2008年度より担当。後期に担当する唯一の講義科目です。広島大学の柳瀬先生のサイト(ここだったかな?)を見て、真似をしながら始めた科目です。トピックは「英語の意味論・語用論」で、テキストはYuleのPragmaticsを採用しています。テキストだけで内容を理解するのはほぼ不可能なので、理解補助プリントとして毎回ハンドアウトを用意しています。前期に担当する「英語研究III」とは異なり、敢えて視聴覚教材は使いません。テキストとプリントをOHCを使って写しながら、大事なところに線を引いたりコメントを書き込んでいく授業スタイルです(面白みのないこのスタイルを極めたいと思っているのです)。そして学期の最後には映画を見て、登場人物の台詞を語用論的な視点から分析する作業をしてもらいます。ちなみに今年は「ラブソングができるまで」を見ました。2015年度も同様の方針で行う予定です(見る映画は未定)。できればMoodle上で課外の活動を行わせたいとここ数年思っているのですが、まだ実現できていません。

アドバンスト英語(Aspects of Japanese Language and Society)
(火1、1〜4年次、履修者10名程度)

 2011年度より担当。同僚のイギリス人教員と英語で行う授業です。毎年留学生と日本人学生(TOEICスコアによる履修制限あり)が受講し、僕がスライドを利用した講義を前半45分で行い、後半に同僚が活動を行うというスタイルで行っています。2014年度はようやくスライドをPowerPointからKeynoteに全面改訂したので、テンションがあがりました!2015年度も同様の方針で行う予定ですが、もう少しわかりやすい洗練された英語を使って授業ができるように準備をしたいです。

 これ以外の授業もいくつか担当していますが、今回は省略します。ゼミで利用するテキストは2〜3年ごとに変えていますが、2014年度にWiddowsonのDiscourse Analysisに変更したので、2015年度もおそらくこのテキストを継続して利用します。ゼミは基本的にグループごとにテキストの担当箇所を決めて発表するというスタイルで行ってきましたが、ちょっと行き詰っている感じもあるので、2015年度は少し工夫したいと考えています(アイデアはあるもののまとまっていませんが)。


2014年10月2日木曜日

学会参加記録2014〜夏の想い出〜

 これまで毎年のように参加した学会に関する記録をまとめてきたのですが、なぜか今年度は あまり気乗りがせずここまで引き延ばしてきました。とは言いながらもまとめないと何だか落ち着かないので、今年度ここまで参加した学会および研究会について簡潔にまとめておきます。

5月17日 
(岡山・ノートルダム清心女子大学)

 かの有名な鳥飼久美子先生 (立教大学)による基調講演「国際共通語としての英語と学校英語教育の目標について」がありました。

6月21−22日
(山梨大学)

 昨年から参加している学会です。地区大会ではありますが、発表数も多く、研究法セミナーなど魅力的な企画も多いので、まずはこの大会から参加すると面白いと思います。


 亘理陽一先生(静岡大学)による司会のもと、筑波大学大学院生の石井卓巳さんの研究テーマについて錚々たるメンバーがコメントをするという企画。ちなみに石井さんの発表題目は「日本人EFL学習者のライティングにおけるメタ談話標識の使用傾向-中間言語の多重対照分析に基づく研究構想-」というものでした。コメントをしてもらえる石井さんにとっては幸せな企画ですね。それだけではなく、大学院生や学部生らしき若い聴衆が一生懸命聞いてメモを取っている姿がとても印象的でした。僕も数年前からメタディスコースマーカーに興味を持っているのですが、放置してしまっていました...。


 ベテランの風格漂うおなじみ草薙邦広さん(名古屋大学大学院,日本学術振興会特別研究員)によるセミナー。いつもながら、すごく易しい内容から入って安心させておいてからのいきなりのギアチェンジおよび加速感がすごいです。


 浦野研先生(北海学園大学)を中心に行われているプロジェクト。このプロジェクトの功績はとても大きいと思うのです。この成果が近いうちに書籍として出版されるのを楽しみにしています。

7月12日
(大阪・関西大学)

 この研究会の雰囲気は以前もブログに書いたので省略します。世界的な研究者がこっそり発表したりこっそり聴衆として紛れ込んでいたりするので恐いです。ボル研!

8月4−6日
(福岡大学)

 毎年ワークショップを楽しみにしています。今年は印南洋先生(芝浦工業大学)による「因子分析の基礎について」と阪上辰也先生(広島大学)による「Rによる外国語教育データの分析と可視化の基本」を受講しました。ここまでわかりやすく教えてもらうのはワークショップならでは。1コマ90分というのは短いので、3コマ連続で同じテーマについて受講するというスタイルがあっても面白いのではないかと思ったりします。
 そう言えば、竹井光子・大澤真也で「アニメ動画教材Culture SwapとMoodleを利用した実践と効果の検証」という発表も行いました。詳細は聞かないでください...。

8月10−15日
(Brisbane, Australia)

 お盆休みというタイミングもあったのでしょうが、日本人の参加者がとても多いのが印象的でした。世界的な研究者の発表をたくさん聞けるので涎がでます。プロンスキーはイケメンです。
 そう言えば、Ozawa, S., Yamura-Takei, M., Curtis, T., & Urano, Kで、"Culture Swap": A Survey-Inspired Modular Digital Course for CMS.というタイトルのポスター発表も行いました。詳細は聞かないでください...。


8月28−30日
The JACET 53rd International Convention
( 広島市立大学)

 大学の取り組み紹介という形で「「世界を学ぶ。地域で生きる。」:グローバル&グローカルプログラム」というポスター発表を行った気がします。

9月15日
(長野・信州大学)

 前田啓朗先生(広島大学 外国語教育研究センター)によるメソ研ならではの発表で泣き、今尾先生のCasualTranscriberで泣き、松本城で泣き...。



 そして最後に、夏休みが 明けてすぐの週末には開催校として、Mahara Open Forum 2014を行いました。小規模の研究会とは言え、 研究会などを開催するのは辛い...。ちなみに今回はKristina Hoeppner氏による講演を遠隔で行いました。その模様はサイト上で公開されています。Maharaに興味を持つメンバーがすべて自力で行う研究会はなかなか運営が大変だとは思いますが、このような雰囲気を保ち続けて欲しいと願うばかりです。ちなみに遠隔講演にはtalkyというシステムを使いました。ブラウザ(Chrome, Firefox, Operaのみ対応)さえあればアカウントを作成する必要もなく、画面共有をしながら中継ができます。音質もかなりクリアだったので、使えるのではないでしょうか。

 といった感じで夏が終わり秋になりました。今年は意図的に主体的に行う学会発表の数を減らしました。学内業務が忙しくなったという理由もありますが、研究面において少しインプットを蓄積したいという想いが強かったからです。ということで2015年度は頑張ってアウトプットの年にしたい所です。








2014年9月20日土曜日

研究会における源泉徴収のしかた

 エントリー的にこちらに書くかどうか迷ったのですが、同じような状況で困っている人がいるかもしれないので書きます。なお記述してある情報はあくまでも私個人がまとめたものですので、実際に行われる場合は自己責任でお願いします(誤り等があれば是非ご指摘ください)。

 大きな学会であれば困ることもないのですが、小さな団体や組織で研究会を行い、謝金等を支払おうととする時に困るのが源泉徴収です。今回私の勤務校で小さな研究会をやることになったのですが、国税庁が発行している「源泉徴収のしかた 平成26年度版」を読んでもいまいちよくわからない。そこでいろいろな人に相談してわかった結果を以下にまとめておきます(あくまでもできるだけ手続きを簡単にするための手順ですので、大きな学会などを開催する際にはあまり参考にならないと思います)。

*記載してある情報は2014年9月20日現在の情報です。

 まず第一に「個人が主催する講演会等の場合には源泉徴収は必要ない」のですが、大小に関わらず運営委員会のようなものがあれば、「人格のない社団・財団」という何だかかっこいい扱いになり、源泉徴収を行う必要が出てきます。その際は代表者が「給与支払事務所等の開設届」(記載例はこちら)を納税地所轄税務署に提出する必要があります(郵送でも可)。研究会開催後でも届出は可能ですが、開催翌月の10日までには税金を納付する必要がありますので、早めの届出が望ましいでしょう。なお、研究会が終わった後もわざわざ廃止にする必要はありません(研究会がある度に事務所として頼られ事務手続きが増えるという負の側面もありそうですが...)。今回は給与等の支払いは行わない(ここがポイント。給与の支払いを行うと少しややこしくなる)ので、念のため届出書の「届出の内容及び理由」欄の「その他」に「給与の支払いは行わない」など記入しておきます。そして税金を支払うための「納付書」(源泉徴収の納付の際に必要。記載例はこちら)を郵送してもらうように依頼しましょう。登録が完了すると整理番号が割り振られます。

 さていよいよ講師に報酬を支払います。その際、講師が必要とする旅費や宿泊費などがあり、その料金を運営側が直接交通機関やホテルに支払えば源泉徴収の対象にはなりません。講演会等の報酬については10.21%の税金(1円未満は切り捨て)がかかります。そのため、報酬が30,000円であれば、

30,000×0.1021=3,063(講師が受け取る金額は26,937円)

で、3,063円の源泉徴収となります。きっちりとした金額を渡したいのであれば、

報酬金額÷0.8979

で計算した金額を報酬とすれば、源泉徴収をした後の金額がすっきりします。たとえば30,000円を渡したい場合には報酬の額を33,411円とし、3,411円を源泉徴収分とし、30,000円を講師にお渡しします。

 なお報酬を受け取る側の確定申告等のことを考えると支払調書(ここから雛形を無料でダウンロードできます)を作成して、講師に渡した方が親切かもしれません(作成方法については「平成25年分 給与所得の源泉徴収票等の法定調書の作成と提出の手引」を参照、記載例はこちら)。ちなみに報酬が源泉徴収込みで50,000円を超えてしまうと、税務署にも支払調書を提出しなければならなくなるので、手続きがややこしくなります。また万が一の場合も考えて運営側、報酬を受け取る側双方の記録として領収書も作成しておくと良いと思います。

 あとは忘れずに研究会開催の翌月10日までに納付書を利用して税金を納付すれば終了です。なお、アルバイト学生を雇ってアルバイト代を支払いたい場合には給与となるので、注意が必要です。「平成26年度分源泉徴収税額表」の「日額表」「丙」欄を確認してください。9,300円未満であれば源泉徴収の必要はありませんが、その他の関連する手続きが面倒くさくなるので、小さな研究会では雇わない方が楽かもしれません。

 以下、まとめです。

  1. できれば個人で研究会を主催する
  2. 講師を丸め込んで、謝金なし、旅費・宿泊費の支給で許してもらう(その際、運営側が交通機関および宿泊先に直接支払うこと)
  3. それがダメで複数人で主催する場合は代表者が「給与支払事務所等の開設届」を所轄の税務署に提出する(その際、納付書をもらうのを忘れずに)
  4. アルバイトを雇わなくて済むのであればその方が手続きは楽
  5. 源泉徴収額を計算し、講師に謝金を手渡す
  6. 研究会開催翌月10日までに源泉徴収分を振り込む

2014年9月19日金曜日

2014年度前期授業アンケート

 前期末に行った授業アンケートの集計結果が返ってきたので、まとめておきます。設問は各5点満点(A=5,B=4,C=3,D=1の加重平均)。ちなみに質問項目は2分類に分かれており、以下の通り。

【授業の体系性】
1.授業内容は授業計画と一致していましたか。
2.授業のねらいや学習目標は明解でしたか。                               
3.授業時間や授業回数はきちんと守られていましたか。            

【教授方法・講義内容】
1.教員の話し方や声の大きさは適切でしたか。  
2.教員は学生の質問などに適切に対応していましたか。  
3.学生の反応や理解度をみながら授業が進められていましたか。
4.学習に対する興味・関心を刺激する授業でしたか。               
5.授業の内容は理解できましたか。                                       
6.授業を通して新しい知識や理論、考え方が分かるようになりましたか。
7.教員は私語など受講マナー上の問題に対して適切に対処していましたか。
8.教材(テキスト、プリント、レジュメ、スライド、ビデオ等)は、授業内容を理解する上で役立ちましたか。
9.黒板・ホワイトボード・プロジェクタ等の使用は適切でしたか。
10.課題(発表、レポート、小テスト等)は、勉学を深める上で役立ちましたか。

「英語研究III」履修者数66名(回答者数61名)
【授業の体系性】 設問平均4.9(科目別平均4.8,受講者数平均4.7)
【教授方法・講義内容】 設問平均4.8(科目別平均4.6,受講者数平均4.5)

 テーマは「英語コミュニケーション論」で、コミュニケーションに関連する分野を広く浅く学ぶ授業です。講義はスライドを使って行い、講義資料(スライドや動画)や授業外での議論はMoodleを使って行います。【授業の体系性】【教授方法・講義内容】とも高評価をしていただきましたが、「授業の内容は理解できましたか。」は4.6(科目別平均4.5、受講者数別平均4.3)、「授業を通して新しい知識や内容は理解できましたか。」は4.7(科目別平均4.6、受講者数別平均4.4)は改善の余地ありだと思います(この傾向は2013年度と同様)。

【自由記述欄】
・とてもおもしろい授業でした。ぜひまた大澤先生の授業をとりたいです。
・映画を見る時間は講義だけではわかりにくいところも、わかりやすくしてくれるのでいい時間だった。
・雑誌の表紙やマックのCMなど、学生が興味をもてる内容だった。ノートに書くのが遅くても、Moodleで読めて良かった。
・activity やdiscussionがあるところです。発表する場があるのも良いところだと思います。
・受講マナーに対する注意の仕方が優しいのですが、厳しさがあって、守ろうという意識が高まりました。
・先生の爽やかな笑顔!(5・7・5)「先生の毒舌スマイル眠気覚ます(字余り)」
・パワーポイントのデザインによって、見にくいものがあった。(文字が小さい、色が見にくい)。

・プロジェクターは分かりやすいですが、ノートに写すべきところをもっと明確に指示して、写す時間を多くしてほしいです。
・文学を専攻していますが、しっかり話を聞くと言語の話もとてもおもしろかったです。

【総括】
 今年度から教室を変更したのですが、その影響からか文字が見えにくいという声が複数ありました。またスライドを眺めるだけでは授業のポイントがわかりにくいという点については、改善の余地があると思うので、2015年度の課題としたいと思います。

「初等英語教育論」履修者数30名(回答者数29名)
【授業の体系性】 設問平均4.9(科目別平均4.8,受講者数平均4.8)
【教授方法・講義内容】 設問平均4.7(科目別平均4.6,受講者数平均4.7)

 2013年度より新たに担当し始めた授業で、小学校教員を目指す学生を対象としています。2013年度は、言語習得理論の概要を説明し、それを実際の指導案に落とし込み模擬授業をしてもらうという授業方式を採用しました。けれども「難しかった」という声が多かったので、2014度は英語の指導や学習にかかわることを説明し、最後に1分間スピーチ(英語)を行ってもらうという方式に変更しました。その結果、評価自体はあまり昨年度と変わりませんが、概ね良い評価をしてもらったように思います。

【自由記述欄】 
・先生の地味なギャグがおもしろかったです。笑
・英語の1分間スピーチが普段したことがなく、良い経験になった。
・英語から離れていた生活だったので、授業で受けて英語が生活に戻ってきた気がしました。スピーチたのしかったです。
・フォニックスの授業がとても印象的でした。
・映像教材をたくさん使った授業だったので視覚だけではなく、聴覚でも学ぶことができた。
・先生がおもしろい。映画から音楽まで英語の授業に取り入れ親しみやすい。スピーチ発表まで充分な準備間がある。
・実際の教育現場でどするのかもっと触れてもよかった。
・テストが多い

【総括】
 昨年度授業を担当してわかったのは、小学校教員を目指す学生の多くが英語を苦手だと感じているということでした。そのため、今年度は楽しく英語を学び、英語を使えるようになるという実感を持ってもらうための授業に変更しました。学生自身が学習者としての体験をすることで、教えるためのヒントを見付けてもらいたいという想いがあるのですが、そうすると当然のことながら「実践の教育現場ではどうするのか?」という声も出ます。この点は自分の中でもまだうまくいっていないという反省があるので、来年度の課題とします。

【余分な総括】
 授業を楽しく受けてもらいたいという想いは常に持ってやっていますが、近年「地味なギャグ」や「毒舌」というコメントが増えてきました(笑)。自分としては大爆笑を狙って話しているつもりではあるのですが...。毎年対応する学生は違いますし、自分の年齢も含め環境も変わっていきます。教えるって大変ですね。


2014年4月3日木曜日

2014年度のはじまり




 いよいよ新年度が始まりました。2013年度は学内業務に加えて、学会出張にも積極的に行ったので、なかなか忙しい1年でした。自分の中ではまだ2014年年明け早々の気分なのですが…。早過ぎる!

 春期休暇中の2月、3月は例年通りの忙しさで、2月前半は入試業務、そして後半からは出張三昧で、沖縄、名古屋、東京、名古屋、京都、北海道と日本全国を飛び回りました。またシンポジウムの企画・実施、課外講座×3の企画・実施、入学準備学習の企画・実施、と学内でもいろいろな業務にかかわりました。

 そして4月。いよいよ新年度の始まりです。まだあどけない顔立ちと服装の新入生(数ヶ月で化けますが)がキャンパスで所在無さげに立ち尽くしているのを見るのは何だか微笑ましいものです(そんな学生たちが居場所を求めてアルバイト三昧に走らないことを心より願います)。大学生活は自由な時間がたくさんあるからこそ良いのだと思います。その時間を利用していろいろ考えて、その自由な時間を上手に埋めていきましょう。

話は変わりますが...

 春期期間中、イギリス在外研究時代にお世話になった方のお母さんが来日されたので、お会いしてきました。彼女は86歳になるのですが、現在クイーン・エリザベス号に乗って世界一周クルーズをしているのです!彼女の足は覚束ないものの、心は相変わらずはつらつとしており、興味津々でいろいろと私に質問を投げかけてきました。そして最後に一言。「クルーズではいろんな人に出会っていろんな人の話を聞けるのよ。面白いから来年のクルーズにも申し込んだわ。」来年は87歳…。是非とも再会してまた彼女から元気をもらいたいと思う出会いでした。