2012年9月5日水曜日

日本リメディアル教育学会第8回全国大会


 2012年8月27〜29日の日程で日本リメディアル教育学会第8回全国大会が立命館大学衣笠キャンパスで行われた。予想はしていたけれどそれを上回るほどの暑さ,そして京都駅から30分以上もバスに揺られなければ到着しないキャンパスとで疲れ果てた3日間だった。ちょっとした発見は京都のバスでは積極的に高齢者に席を譲ること(その代わり,乗客が目当てのバスを見つけてどんなにバスを追いかけても,運転手は素知らぬ顔をして発車する),そしてホテルのバーは高層階にないことかな。それはさておき・・・。

今回はポスター発表を行ったのだけど,その準備に追われ他の発表を集中して聞くことができなかった。

今回のポスター発表は,

大澤真也・中西大輔・竹井光子 「学生に自信をつけさせる英語教育プログラムの予備的検討(3):英語カリキュラム改善のために」

ということで,2010・11年度,本学の1年次生を対象に行ってきた英検Can-doリストを用いた自信度評価およびTOEIC Bridgeスコアの関連を明らかにし,英語カリキュラムの改善につなげようというもの。なかなか思うような結果は出なかったものの自信度の自己評価とTOEIC Bridgeスコアの間には相関が認められたため,今後のカリキュラム改善へとつなげていきたい。この結果を基に現在進行中なのは英語動画教材作成である。本学と同レベルの大学に無償で公開することを計画しているので,興味関心のある方は是非ご連絡くださいませ。

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ということで今回は発表で手一杯だったので他の発表を聞いた備忘録については省略。「リメディアル」ということばに注目している人は多いけど,いまいち定義の難しいこのことば。どの学力層が多く在籍する大学なのか,またどの分野を重点的に教えるのか,などによって議論の方法が異なってくる。この学会の面白い所は理系・文系を問わず様々な分野の研究者が集まって議論する所だと思うので,今後の活動にも期待したい。

今回気になったのは「キャリア」や「コミュニケーション」ということばが用いられるようになってきたこと。確かに入口から出口を意識した上でリメディアル研究が行われるべきだと思うのだけれど,ちょっと焦点がぼやけてしまう気もする。あとリメディアルというのであれば高校との接続を意識した発表が増えても面白いのではないだろうか。

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